竹と聞いて思い浮かぶといえば、竹林や茶室とか京都とか思い浮かぶと思います。昔から竹は日本家屋に使われ私たちの生活の一部として親しまれています。
その竹が、花を咲かせる?!しかも「不吉の象徴」と言われていることに驚きました。
竹って花が咲くの??と不思議にお思いになる方も多いかと思います。
実は、竹も花を咲かせることがあるそうです。
しかし、竹の花なんて見たことある方は少ないのではないでしょうか?
めったに咲かないため、昔では「不吉の象徴」とされていたようです。
現在ではどうでしょうか?
元号も変わり、新しい年になります。
その年に開花を各地で目撃されているなんて何か起きる前触れなのではと不安になる方も多いと思います。
そこで噂の真意を確かめてみたいと思います。
うちの庭の竹も見てみたいと思います。花が咲いているでしょうか?
信じるか信じないかはアナタ次第です。((笑))
Contents
竹の花って見たことある?「不吉の象徴」とされる理由
竹の花があまり知られていないと思います。その理由としては、めったに咲かないという事です。
真竹は120年周期で開花していると推定されています。
120年とっても長いですよね。
今では寿命が延びて100年人生なんて言われていますが、少し前まではそんなに長生きできませんでしたから、竹の花を見れる人は少なかったと思います。
それが竹の花をめったに見ない理由です。
ですから、そのめったに見られない竹の花が咲くという事で「不吉の象徴」といわれているんですね。
また、120年に一度の開花の後、花が咲くと一斉に竹林事枯れてしまうという珍しい特異な性質があります。
昔の人は、珍しい花が咲いて、一斉に枯れることから不安になったのだと思います。
竹の開花の周期は種類によって異なります。真竹は約120年、孟宗竹は60年と様々ですが、周期が長いという事は一緒ですね。
竹は竹林一つで一つの生命を持っています。
その竹林が気の長くなるような時間をかけて竹林となり、一斉に花を咲かせたと思ったら、竹林事枯れてしまうので何とも不思議な植物です。
枯れる際、種子は残して枯れ、元に戻るのに10年~15年はかかるようです。
竹視点で考えればそんなに遅くないのかもしれませんが、時間をかけてまた竹林となり、開花して枯れるというのを繰り返しています。
理由
・開花周期が非常に長いから
・花が咲くと一斉に枯れるから
結果こんな奇怪な植物であるため、人々から「不吉の象徴」「不吉なことが起こる前触れ」だと恐れられていました。
竹の花ってどんなの?
竹の花は、6月~7月頃に咲きます。稲のようなでも花弁はなく花といっても地味な感じです。
雄しべが外側に内側に雌しべが垂れさがっています。
竹の花が咲いても地味なため気づかない人も多いみたいです。
竹の開花がある年は、予兆としてタケノコの収穫が極端に少なかったり、小さく細い竹しか生えない、葉っぱに異常がみられるなどといったことが見受けられるようです。
花が咲き終わると竹の種ができます。種子ができますが、ほっとんど発芽しません。←えっ!
種は残して竹林事枯れるのに不稔性種子が多いので発芽しないのです。
孟宗竹でも発芽処理を行った後1%くらいの発芽率だそうです。
出来た種をまいても竹を育てることは並大抵のことではないのです。
ちなみにですが、竹は草ですか?木ですか?というのは学術的に区別できていないそうです。
未だに草か木か決められていないんですね。時代は進んでいるのに・・・。
竹はイネ科の亜科の中で、茎が硬く木質化するものの総称であり、笹や竹はこれに含まれます。
一般的に「竹」(英名;Bamboo)です。
代表的な品種は中国原産である
フィロスチャシス(マダケ属)です。
孟宗竹:食用のタケノコの代表的な品種
真竹:竹細工などの定番の品種
日本でよくみられる竹はマダケ属のものです。
竹の花が咲く理由
一般的に植物が花を咲かせるのは、子孫を残すためです。
竹もそうなのでは?と思うかもしれませんが、竹って土の中に根や地下茎からタケノコが生えて増えるので花を咲かせる必要はありません。
地下茎が埋まっているのでその一本の茎から竹がどんどん生えてきます。
見えないだけで地下で繋がっているのです。
一つの竹が枯れるとそこから繋がっている竹たちも一斉に枯れます。
竹林は同じ周期であることが多いので、竹林ごと枯れてしまうという事なんですね。
では、花を咲かせなくても増えていけるのに枯れるリスクを負ってまで花をつけるのでしょうか?
土の炭素/窒素比(C/N比)が大きくなるから説
竹のように長い間同じ土壌で生息していると土の中の窒素が減っていきます。
その結果、竹の中の炭素と窒素の比が大きくなり、花が咲くのではないかと言われています。
花を付けた竹と花をつけていない竹の炭素と窒素の比を測定すると、花を付けたほうが圧倒的に窒素の量が少なく、C/N比が大きくなっているそうです。
しかし、人口的にC/N比を高めても竹の花が咲かなかったそうなので、窒素の問題だけではなさそうです。
病気説
竹の花が咲くのは異常であるとし、竹が何らかの病気になり一斉に開花するという説があります。
しかし、開花と病気である因果関係は確認できていません。
竹本来の固有の特性説
現在、この説を支持している多くの記述があり、これが一般的な理由として定説になっています。
どういうことかというと、
植物の繁殖性には2種類あります。
1つは何度も花を咲かせる多回繁殖性の植物。
もう一つは一回繁殖性の植物です。
一回繁殖性の植物は、一度花を咲かせると枯れてしまうという性質があります。
竹はこの一回繁殖性の植物で花の開花は竹の長い周期性によって決まるというものです。
竹の花はストレスなどによっても咲くことがあるようです。
竹の開花周期
竹の種類によって開花周期は異なります。なんせとっても長いですからね。でも咲いている期間は数日だけです。
代表的なマダケ属は約120年だといわれています。
過去を振り返ると、前回の開花は1963年ごろに一斉に開花し、枯れてしまったようです。
竹を研究されている上田氏によると、1844年~1846年にかけてもマダケの開花が目撃され、その後枯れており、竹不足を生じたことが古文書に記されているそうです。
ですから、117年の周期という事になります。
孟宗竹は1912年に開花し、その時の種子から育った竹が67年後に一斉に開花したという記録が残っています。
これ以外にハチクもマダケと同じく120年、ホウライチクは60年~120年とかなり差があります。
オカメザサは40年周期で開花しているようです。このように種類によってさまざまに周期があります。
普通の植物よりは長い周期で不思議な植物です。
しかし、昔から言われるように「不吉の象徴」とするのは間違いです。
江戸時代やもっと昔だと人間の寿命は30年程度だったことを考えるとマダケの開花の周期が120年なので4世代に一度という事になり、「珍しい」「何かの前触れか?!」という事になるのも納得です。
しかし、今まで記述してきたように花を咲かせる理由は竹本来の性質によるもので、また人間の寿命もかなり延びたので、見たことがあるひともいることでしょう。
決して珍しいものではなく、天変地異などが起こるのではと心配もしなくて大丈夫です。
竹の花言葉
竹にも花言葉があるんです。花言葉とはいっても、竹の場合、竹自身に付けられた花言葉になります。
一般的には花が咲かない植物とされています。
日本の花言葉
節度
節操のある
西洋の花言葉
忠誠、強さ、不動、誠実、持続可能性、耐久性、幸運などの意味があります。
全然不吉な感じではありませんね!
ちなみに竹の誕生花は1月2日です。
竹の花言葉の由来
タケの由来
和名である竹は「丈」からきている高く伸びるという意味からや、高(たか)を語源とする説やタケノコの成長の早さから「長生う」(たけおう)から「高生え」(たかはえ)とよばれ「タケ」と呼ばれるようになったのではないかという説があります。
高さ25mにもなる日本最大の竹である「孟宗竹」は季節外れの冬季にタケノコを欲しがった母のために竹林に入り哀嘆したところタケノコが生えたという中国の三国時代の呉の孟宗の故事に由来しているそうです。
学名のPhyllostachys(フィロスタキス)はギリシャ語で「phyllon(葉)」と「stachys(穂)」を語源としているといわれています。
花言葉の由来
花言葉の「節度」「節操のある」は何となく理由がわかるような気がします。
そのまんまという感じですが、竹が茎の区切りとなる節を持っているからです。
西洋ではいろいろ意味があるようですね。
ヨーロッパでは竹は寿命が長く、若さ、強さを象徴する植物です。
マダケや孟宗竹は1日に1m近くも成長し冬でも葉っぱが付き20mにもなることから不動のイメージが付いたのでしょう。
細いのにもかかわらず、強いしなやかさがあるので耐久性、忠誠、誠実さの象徴ともされているようです。
日本の文化と竹のかかわり
竹の活用
枝:生活材料、資材
竹稈:伝統産業(建築資材、造園資材、竹工芸品)
新素材、繊維としての活用、竹粉末・炭化材としての活用、医薬品、バイオエネルギー
葉:お茶、中医薬に利用
タケノコ:食用・飼料
竹皮:包装物、飼料など
私たちと竹のかかわりはとても古く、縄文時代からすでに利用してきました。
そんな昔から私たち日本人は竹を利用してきたのです。軽くて加工性に優れた植物だったことから、作物の収穫の竹かごなど作っていました。
伝統的な昔古来の家屋にはいたるところに竹が使われています。
私のうちにも、竹の柱があります。床の間などで使われています。
土壁に竹を芯に塗りこめており、この壁で暑さ、湿気などを調節しているのです。
日本文化の茶道や華道の道具、尺八などの楽器、剣道の竹刀など武具にも多く使わてれてきました。
日本人の生活や文化に適した素材であります。
また、竹は全国にあり、京都の嵐山の竹林などきれいで美しい風景を作り上げています。
また、国内にある竹の種類は約600種ほどあるそうです。素人ではほとんど同じに見えます。((笑))
世界中では1200種ほどです。とっても奥の種があるんですね。
1日にマダケで121㎝、孟宗竹で119cmも伸びたという記録があるそうです。
竹の寿命は竹稈が太いものほど長く、20年ほどだといわれています。
普通の樹木と比べて成長が著しく、種類や用途によって違うそうですがだいたい3年ほどの竹を資材として使うそうです。
タケノコの収穫は3~4年目の地下茎が最も量産し、5年を過ぎるとだんだん数が減っていくそうです。
それ以降は豊作と凶作がほぼ隔年繰り返していきます。
竹と笹の違い
タケはその生育型から3種類に分けられます。
① 竹
② 笹
③ バンブー
一般的に笹は小型で低いもの、竹は大型のものが多いです。
違い①
葉の葉脈(模様)は笹には縦に伸びる平行脈で、竹は格子目があります。
違い②
竹と笹は地下茎で生殖繁殖し、バンブーは株別れで株立ち上になります。
違い③
タケノコの竹皮は、竹は大きくなると落下しますが、笹は成長後も着生しています。
まとめ
めったに見られない竹の花が咲くという事で「不吉の象徴」といわれています。
また、120年に一度の開花の後、花が咲くと一斉に竹林事枯れてしまうという珍しい特異な性質があります。
理由
・開花周期が非常に長いから
・花が咲くと一斉に枯れるから
結果こんな奇怪な植物であるため、人々から「不吉の象徴」「不吉なことが起こる前触れ」だと恐れられていました。
竹は草ですか?木ですか?というのは学術的に区別できていないそうです。
普通の植物よりは長い周期で不思議な植物です。しかし、昔から言われるように「不吉の象徴」とするのは間違いです。
竹の花が咲く理由
・病気説
・竹本来の固有の特性説(現在の定説)
竹は一回繁殖性の植物で花の開花は竹の長い周期性によって決まるというものです。
竹の花はストレスなどによっても咲くことがあるようです。
節度
節操のある西洋の花言葉
忠誠、強さ、不動、誠実、持続可能性、耐久性、幸運などの意味があります。
学名: Phyllostachys pubescens (フィロスタキス)
和名: 孟宗竹(モウソウチク)
別名: 江南竹、ワセ竹、モウソウダケ
原産地: 中国