ウクライナのゼレンスキー大統領の支持率が急上昇をし、91%にまで支持率が上がったことに驚いている方も多いのではないでしょうか?
日本ではまずない数字です。
ウクライナと言えば、今は戦時下でロシア軍と戦っています。
そんな状況でも大統領の支持率は調査できるのか?と疑問に感じた方もおられるのではないでしょうか?
そこで、ゼレンスキー大統領の支持率について推移や支持率の調査方法などについて調べてみました。
ゼレンスキー大統領の支持率の推移
ウクライナのゼレンスキー大統領の支持率はロシア軍侵攻前の2月は41%程でした。
しかし、2月26日、27日に調査したところ支持率は91%という驚異的な数字でした。
昨年の12月から3倍に増え、2月のロシア軍侵攻前よりも40%近く上昇しています。
そんなゼレンスキー大統領が就任したのは2019年の4月21日に実施された大統領選挙で決定しました。
当時の開票速報ではウクライナ国内での開票率は65%で新人のゼレンスキー氏が73.03%もの得票率で現職のポロシェンコ大統領の得票率24.64%を大きく上まわり国民の支持を得ました。
ゼレンスキー氏がこれほどまでに支持を集めたのにはいくつか理由があります。
ゼレンスキー氏は俳優やコメディアンといった顔を持っており、「国民のしもべ」というドラマでは実際にゼレンスキー氏がウクライナの大統領になりウクライナの政治の汚職を撤廃するという物語です。
その映画のようにゼレンスキー氏も
「国民は28年間続いた、賄賂と国民の財産をかすめ取ることを許してきた政治体制にうんざりしている」
と「国民のしもべ」のドラマのように公約には第一に汚職対策、第二に司法制度の改革、第三に治安機関改革(NATO加盟など)というように国民の期待に応えようとしました。
ゼレンスキー大統領の支持率が高い理由
ゼレンスキー大統領は国民の大きな期待を得て大統領に就任しましたが、
公約に掲げていた汚職問題の解決や紛争といった問題をなかなか解決できずに低下していきました。
そんな中でのロシア侵攻だったのです。
大統領就任当初から右肩さがりに支持率を低下させ、ロシア侵攻前は30~40%程の支持率でした。
元俳優、コメディアンという立場で政治経験が全くないにもかかわらずいきなりウクライナの大統領に就任したゼレンスキー大統領ですが、2019年に就任して2年半で素人的な問題も浮き彫りになり支持率が低したようです。
しかし、ゼレンスキー大統領の支持率は戦争中に爆上がりしました。
戦時下という特殊な状況では、今までの問題点(汚職や紛争を解決できないなど)は考えることはなく、戦時の常識が適応されます。
ロシアの攻撃を受けているという状況になった時は、ゼレンスキー大統領の政治的な問題ではなく、戦時下での指揮官として(国のリーダー)としての大統領を評価します。
ゼレンスキー大統領は、一番ロシア軍に命を狙われているにもかかわらず、国を守るために自分はキエフに残ること、国民を守る事、諦めずに戦う事を積極的に国民や世界に発信し、ウクライナ国民を鼓舞し続けました。
国民を勇気づけるような発言でゼレンスキー大統領が頼もしい英雄のように感じるようです。
今やウクライナではゼレンスキー大統領が英雄のようなヒーローのような存在になっています。
SNSを駆使して、世界にも国民にもウクライナの状況やこんな状態でも各国の首脳と会談をしてウクライナのトップとしての役割を十分に果たしています。
その姿を見ているウクライナ国民だからこそ、ゼレンスキー大統領が頼もしくヒーローを支持する人が増えるのは当然ですよね。
ゼレンスキー大統領は俳優やコメディアンという経験から話術に長けており、演説などもシンプルで分かりやすく人の心を動かすことを得意としています。
ウクライナの大統領がゼレンスキー大統領でなかったら、ここまでの支持率の上昇はなかったかもしれません。
ゼレンスキー大統領の支持率は戦時下でどうやって調べたの?
ウクライナでは今戦争中ですよね。そんな中どうやって支持率の世論調査をしたのでしょうか?
ロシア侵攻後に宇久ライアンの調査会社が18歳以上の2000人を対象に2月26日と27日に実施した世論調査では、91%がゼレンスキー大統領の行動を支持すると答えています。
また、70%がロシアを撃退できるとも信じていることが明らかになりました。
戦時の世論調査ですが、電話は繋がりますし、戦争の被害が少ない地域での調査したものだという声がありました。
ロシア軍と激しくぶつかり合っている地域では当然難しいでしょうし、世論調査ではウクライナの戦争の被害が少ない地域で電話で聞いたものだと考えられますね。
また、世論調査も聞き方次第ではゼレンスキー大統領の行動を支持すると答える人の割合も高くなるはずです。
SNSを駆使して、国民や世界に呼びかける姿を何度も見れば、ゼレンスキー大統領の行動を一定以上の評価を出すのは難しいことではありません。
ゼレンスキー大統領の匠な話術でウクライナ国民に勇気を与えたのは確かです。