フィギュアスケートの寿命が短いのはなぜ?シニア大会に移行するタイミングも解説!

フィギュアスケート選手の活躍する年齢は10代や20代前半が多いですよね。

フィギュアスケートは他の競技に比べ選手寿命が短いと言われています。

10代であるにも関わらず、ジュニアではなくシニア大会が存在します。

シニア大会に移行するタイミングオリンピックに出場を見据えた年齢区分についても解説します。

 

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フィギュアスケートの選手寿命が短いのはなぜ?

フィギュアスケートの選手の多くは、20代中盤で現役引退をする方が多いです。

浅田真央さんが引退したのも26歳の時でした。

織田信成さんが引退したのも26歳の時です。

30代を過ぎても現役続行をしている方もおられますが、多くはやはり20代のうちに現役引退を表明しています。

では、フィギュアスケートの選手寿命が短い理由を調べてみました。

 

フィギュアスケートの選手寿命が短いのは体力が衰えるから?

フィギュアスケートの選手寿命が短い理由は「筋力や体力」の問題が挙げられます。

華やかなスポーツのイメージですが、かなりの体力や筋力を酷使しています。

フィギュアスケート選手の多くは2歳~5歳ごろの幼い時から始めています。

フィギュアスケートでジャンプして着地したときにかかる負荷は体重の5~8倍ほどの力がかかると言われています。

ジャンプをして着地するには「片足」で行います。

ですので、華麗なジャンプには選手の体に相当な負荷がかかっているのです。

例えば、羽生結弦選手は体重57kgです。4回転トゥーループなどのジャンプをした際にかかる片足の負荷は5倍で285kg、8倍で456kgもの負荷がかかっているのです。

ですので、フィギュアスケート選手は足の捻挫などの足の怪我とうまく向き合いながら競技を継続しています。

オリンピックに出場できるようなトップフィギュアスケーターともなれば、ジュニアからシニアに移行する年齢も早くなります。

10代半ばで世界のトップフィギュアスケーターと戦うので足や腰の負荷は相当蓄積します。

20代になってくると、体も成長し、体重も増えます。

さらに足腰へかかる負荷も増えていくだけではなく、今までの負荷の蓄積しているので体の限界も近づいてきます。

また、自分より若い選手がどんどん活躍するようになり、「引退」という二文字が浮かぶようになるそうです。

シングル競技でフィギュアスケーターとして活動するにはかなり大変なことが伺えますね。

 

フィギュアスケートの選手寿命が短いのは経済的な理由?

フィギュアスケート選手の寿命が短い事の理由のもう一つの理由は「経済的な理由」です。

フィギュアスケートをするには多くのお金が必要で、他の競技にくらべお金のかかるスポーツなんです。

衣装代、コーチ代、スケートリンク代、選手が履いているフィギュアスケートの靴は1足5万~10万程もするようです。

さらに、世界で戦うトップフィギュアスケーターならより良いものを求めてさらにお金がかかります。

練習量も相当なので、スケート靴も消耗しますし、大会ごとに衣装も用意します。

デザイナーさんと生地やデザインやイメージなどを一緒に決める方もおられますし、デザイナーさんの思う様に任せる選手もいるみたいです。

国際大会に出場するほどの選手であれば、有名コーチへの支払い、振付師、大会に出場するための遠征費や交通費などの必要経費があります。

ジュニアの国際大会に出場するレベルやシニアのトップレベルの選手だと、年間1000万円ほどの費用がかかると言われています。

国際大会へ出場するほどであれば、テレビCMやスポンサーもついている可能性もあります。

それなりに援助はありますが、ほとんどが必要経費に消えていきます。

さらにテレビCMやスポンサーがつくほど人気がある選手はほんの一握りでしかありません。

援助がない場合はそれらのお金はすべて自己負担になってしまいます。

フィギュアスケートを継続するには、大会で活躍しお金を出してくれるスポンサー企業が必要です。

「継続する」ということが経済的に難しくなるのも分かりますね。

 

 

フィギュアスケートの年齢区分は?

フィギュアスケートでは、ジュニアとシニアがありますが、ルールによって大会に参加できる選手の年齢が決められています。

ノービスB:9歳~10歳

ノービスA:11歳~12歳

ジュニア:13歳以上18歳以下

シニア:15歳以上(オリンピック出場可能)

 

2019年ではシニアデビューしたばかりの15歳のロシアのトルソワ選手、シェルバコワ選手、コストルナヤ選手が上位に立っていました。

ロシアでは特に15歳で大活躍する選手も多く、思春期を遅らせるなどするコーチもいるようです。

特に女子の場合は小柄な方がジャンプに有利だそうです。

それだけ、年齢を重ねるということはフィギュアスケートの選手にとって演技がきちんとこなせるか変わってくる問題なのでしょう。

4回転を飛んで当たり前になっている風潮の中、15歳・16歳の若い選手が早くもシニアクラスに上がり、体力の限界などでだんだんジャンプが飛べなくなる技が決まらなくなると「引退」という流れになっている気がします。

フィギュアスケートは確かにジャンプが見どころではありますが、曲に合わせた演技力や見せ方、スケーティング技術など表現力も年齢を重ね経験を積むと磨かれるものです。

その評価ももっと上げていってほしいなぁと思いますね。

フィギュアスケートのシニアに移行するタイミングとは?

シニア:15歳以上(オリンピック出場可能)

オリンピックでは最少年齢15歳から出場可能でしたが、国際スケート連盟(ISU)が15歳から17歳に年齢制限を引き上げることを検討しています。

オリンピックに出場するにはシニアに移行しなくてはいけません。

ジュニアとシニアでは演技時間も演技構成など大きく変わるために、オリンピックを見据えた選手の場合は早めにシニアに移行して演技の変更など調整をします。

鍵山優真選手や佐藤駿選手が16歳でシニアに移行したのは北京オリンピックがあったからです。

フィギュアスケートの選手寿命が短いにもかかわらず、オリンピックの出場年齢の制限が上がると活躍できる選手も減ってきます。

完全に決定ではありませんが、年齢制限を引き上げるかどうかは多くのフィギュアスケーターにとって大きな問題になりそうです。