国際的ハッカー集団アノニマスってどんな集団なのでしょうか?
誰も正体はわからず、「正義のハッカー集団」と称される反面、「ネットテロリスト」とも言われているようです。
今回、ロシアの戦争を受け、アノニマスが「サーバー攻撃をする」と声明をだしたことで気になった方も多いのではないかと思います。
ロシアの国防相のサーバーをダウンさせた上にデーター漏洩させて誰でも見れる状態にまでなっているようです。
そこで、国際的ハッカー集団のアノニマスってどんな集団なのか?
アノニマスの仮面の意味や、過去の経歴・実績も紹介します。
日本人ハッカーもいるのか?
について調べてみました。
Contents
アノニマスってどんな集団?
アノニマスという集団はどういった経緯で生まれた集団なのでしょうか?
「アノニマス」という様に、「作者不明」「匿名性」「顔が見えない」を意味する言葉の通り、詳細は不明ですが、一説では、2003年頃にアメリカのインターネット掲示板「4chan」で活動していたハッカーたちが集団になり2010年頃から本格的な活動を始めたと言われています。
アノニマスがサイバー攻撃をする理由は
「ネット上における表現の自由を守るため」と発表しているようです。
ネット上と言っていますが、ネット以外にも「自由に対する脅威である」と判断したものすべてが攻撃対象になっているようです。
また、アノニマスという集団には「頭(ボス)」がいません。
アノニマスの「参加・不参加は各人の自由」「誰もがアノニマスを自称できる」という姿勢があります。
そのことで、どれくらいの人数の集団なのか?などの取り締まりも難しくなっているようです。
「自由」を根本的な理念に掲げているだけに参加不参加も自由ということみたいですね。
自由な個人の意思で活動している事で意思疎通も統一できているものではないようです。
過去には大規模なサイバー攻撃を呼びかけたものの参加者はほぼおらず頓挫したケースもあるようです。
今回のロシア政府とプーチン大統領にたいして宣戦布告を行ったようです。
#Anonymous is currently involved in operations against the Russian Federation. Our operations are targeting the Russian government. There is an inevitability that the private sector will most likely be affected too. While this account cannot claim to speak for the whole (con)
— Anonymous (@YourAnonNews) February 24, 2022
直訳すると、
アノニマスは現在、ロシア連邦に対する作戦に関与している。
私たちの事業はロシア政府を対象としている。
民間企業も影響を受ける可能性が高い事は言うまでもない。
このアカウントで全てを語ることはできないが、アノニマスがロシア連邦に対して取る行為については真実を伝えられるだろう。
ロシア国民においては、独裁者による報復への恐れによってアナタたちが「声を上げる」ことが難しい事を我々は把握していることを理解してほしい。
我々は全体として(世界平和)を望んでいる。
人類全体にとっての未来を望んでいる。
だから、もしあなたのネット回線が世界から壊されたとしても我々の攻撃はすべてロシア政府とプーチンへ向けられている事を理解してほしい。
まさに今この瞬間ロシアの攻撃を受けているウクライナ人の身になって考えて欲しい。
力を合わせれば、世界は変えられる。
何にだって立ち向かえる。
ロシア人の人々は今こそ「NO)を叩きつけるべきだ。
ウラジミール・プーチンの戦争に。
我々はアノニマスである。
我々は部隊である。
続報に備えよ。
2022年2月24日アノニマスがロシア政府に対してサイバー攻撃を仕掛けると宣戦布告していました。
アノニマスがネット上でのサイバー攻撃をしていますが、攻撃方法は主にDDoS攻撃・クラッキングなどを用いて対象のサイトをダウンさせるというものだそうです。
これは、国や有名企業・団体を標的に用いられる方法でこういった行為は政治的な意思表示や目的の実現のためのハッキング手段として表現されていることから、
アノニマスのサイバー攻撃は単なる講義ではなく、「政治的・社会的」なメッセージを見出す意見もあるみたいです。
実際にロシア政府のサーバーも被害にあっているようです。各地で戦争反対デモも行われています。
人々の意思は「平和」だと改めて思いました。
アノニマス、ロシアの国防省のサーバーダウンさせた上に国防省のデータ漏洩させて誰でもダウンロードできるように公開してる……すげえ……
— 中目黒 (@campusdaigo) February 25, 2022
国際ハッカー集団『アノニマス』、ロシアにサイバー攻撃示唆 https://t.co/RdLTOe45kr
— Share News Japan (@sharenewsjapan1) February 25, 2022
アノニマスの仮面の意味とは?
アノニマスといえば、髭のある仮面をイメージする方も多いのではないでしょうか?
アノニマスが姿を見せる時に着ける仮面は生活を妨害されないために顔を隠しているようです。
アノニマスの行動規範
・武器は持参しない
・適切な服装をする
・生活を妨害されない為に顔を隠す
という行動規範にのっとり仮面をつけています。
仮面(マスク)の容姿には「ガイ・フォークス)という人物の顔をモデルにしたようです。
映画の「Vフォー・ベンデッタ」でこのマスクを初めてみた方もおられると思います。
映画の中で「反体制」のモチーフとして扱われているこの仮面は1605年のイギリス国王ジェイムズ1世のカトリック教徒弾圧に反発した「ガイ・フォークス」という国王と議員の爆発を計画した一団の1人です。
「ガイ・フォークス」は密告により国王に対する大反逆罪で死刑になってしまいましたが、
「大きな権力に立ち向かった行動力と勇気」の象徴として扱われているようです。
ガイ・フォークスの仮面がアノニマスのシンボルになったのはこういったストーリーが背景にあるようですね。
ネット上で大きな権力に立ち向かう集団としてアノニマスが仮面をつけている理由ではないでしょうか?
アノニマスの過去の経歴は?
2015年にもアノニマスが一躍有名になった事件がありました。
2015年2月6日のフランス風刺新聞シャルリー・エブド襲撃と11月13日にパリの同時多発テロへの抗議として
「「イスラム国」を名乗る連中のウェブサイト・アカウント・メールアドレスすべて破壊してやる。お前たちにオンライン上で安全な場所はない」
と宣言していました。
この事件では西側諸国が「イスラム国」に対して有効な対策をとれていなかったことへの反発の意味もあったようです。
また、2020年の黒人男性が白人警察官に押さえつけられ死亡した事件でも「アノニマス」が活動をしていたようです。
暴力的な事件の抗議デモを受け、アノニマスは
「ミネアポリス市警の数々の犯罪を世間に暴露すると誓っている」
と宣言していたようです。
また、2014年の当時18歳だった黒人男性が警官に射殺された事件でもアノニマスが宣言していたようです。
ミズリー州ファーガソンで市のウェブサイトを無効にし、市役所での通信妨害、市警本部長を標的にしたようです。
アノニマスって日本人ハッカーもいるってホント?
アノニマスが自由な集団で参加も不参加も自由としています。
誰でもアノニマスを名乗る事ができるため、実際に日本人でも国際的ハッカーのアノニマスがいてもおかしくありません。
2012年では清掃オフ会としてアノニマスの象徴であるガイ・フォークスの仮面をつけた日本人が集まり東京の公園や渋谷周辺のゴミ拾いをする活動があったようです。
実際に国際的ハッカーが日本人にもいるという確証は得られてはいません。
アノニマスってどんな集団「まとめ」
国際的ハッカー集団アノニマスについて調べてみました。
サイバー攻撃という現代でかなりのダメージ(経済的)を食らう方法で社会に意見する集団という認識でした。
ロシア政府とプーチン大統領に対する抗議はかなり注目されていますね。
軍まで用いて攻撃しないといけなかったのか?話し合いで解決できなかったのか?様々な思惑があったのかもしれません。
アノニマスはネットに特化した集団です。
ネット以外にも「自由に対する脅威である」と判断された事件について自由な意思で参加・不参加を各人が決めるというのも、アノニマスの行動理念からきているのですね。
仮面の意味も映画「Vフォー・ベンデッタ」の「ガイ・フォークス」の顔がモデルです。
「大きな権力に立ち向かう行動力と勇気」のシンボルとして仮面の意味もあるのでしょう。